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Viewsに通っている人は、いったいどんな毎日を送っているのか? 
一人の利用者さんの日記を通して、日々の取り組みや思いに触れてみてください

Viewsのライフサポートには「自分を知る」「心身を整える」など複数のテーマがあり、テーマごとにプログラムの内容も多岐にわたります。実際に体験した人は、どんなことを学んだり、感じたりしているのでしょうか。一人の利用者さんにお願いして、プログラムごとの体験日記を書いていただくことにしました。

T・Sさん(20代・女性)

■体験者
T・Sさん
(20代・女性)

大学卒業後に就職するも、人間関係のトラブルで退職。うつ病と診断され、自宅に籠もっていたが、インターネットを通じてViewsのことを知る。最初の見学で利用者とスタッフの優しさに好感を抱き、意を決して通所を開始した。「新しいところに入っていくのは緊張しますが、余計な詮索をされないし、思ったよりも明るい雰囲気なので、なんとか通えそうです」と話してくれた。

Vol.4
ライフデザイン
体験レビュー

「自分とは違う考え方に触れることで楽になり、
できることからやってみようと思えた日」

13:15~13:40

ライフデザインは人生に彩りを添えるためのプログラム

Viewsに通うことが日課になってきたこの頃。今日はライフデザインというプログラムに参加します。

プログラムが始まる少し前に共有ルームに入ると、テーブルはほぼ埋まっていました。今日は参加者が多いみたい。後ろの席が一つ空いていたので座ったら、以前に別のプログラムで同じだった利用者さんがいたので安心しました。

プログラムの冒頭にスタッフさんから、「キャリアについてどういうイメージをもっていますか?」という問いかけがありました。

わたしのイメージではキャリア=仕事でしたが、このプログラムでは仕事はもちろん、趣味や家族、勉強などを含めた広い意味で捉えているとのこと。「自分はどうありたいか」という自分への理解を深めることが、ライフスタイルを見つめ直すことにつながるそうです。

13:40~13:50

偶然に出逢う確率は増やすことができる…!?

ライフデザインは全6回のシリーズで、今日はその3回目。「偶然」をテーマにしたワークです。スタッフさんのお話の中では、キャリアの8割は偶然によってできていて、予期せぬ偶然の出来事を生かし、積み重ねることでキャリアは形成されるという説明が印象的でした。

おどろいたのは、「偶然に出逢う確率は増やすことができる」ということ。好奇心、持続性、楽観性、柔軟性、冒険心の5つの特性をもって行動していると、偶然のチャンスが舞い込みやすいのだとか。これは「計画された偶発性理論」という考え方なのだそうです。

たしかに、これまでの自分を振り返ってみると、計画通りに物事が進むことはあまりなかったかもしれません。何でも計画通り進めることが正しいと思ってきましたが、「もしかしたら別の考え方もあるのかも?」と感じ、今日のプログラムにがぜん興味がわいてきました。

13:50~14:15

偶然の出来事を生かす5つの特性をチェック

まずはシートを記入します。お題は「偶然の出来事をうまく生かせるタイプ?」というもの。先ほどの好奇心、持続性、楽観性、柔軟性、冒険心について、自分にあてはまるか、あてはまらないかを5段階で回答していきます。

次のシートでは、偶然の出来事をうまく生かすための心の準備として、5つの特性について自分なりの答えを記入します。たとえば、持続性の項目では「今、あなたが時間を忘れるほど真剣に取り組める物事は何ですか。そういうものが無いとしたら、どのような物事に没頭してみたいですか」という質問があり、自分ならどんなことに持続性を発揮できそうか回答します。

なかなか答えが浮かばない項目もあって、途中で手が止まってしまいましたが、なんとか最後まで書き上げました。これまであまり考えたことのない質問ばかりで、自分の回答に対して、「わたしはこんなことを思っていたんだ」と、新しい発見もありました。

14:15~15:00

特性を発揮するためのキーワードを考える

そしていよいよ、本題のワークがスタート。好奇心、持続性、柔軟性、楽観性、冒険心の5つの項目でテーブルを分けて、それらを発揮するためにはどうしたらいいか、頭に浮かんだキーワードを付箋に書き出していきます。

どのテーブルを選んでもいいとのことだったので、最初は冒険心のテーブルへ。5つの中でも、もっとも苦手な項目を選びました。でも、やっぱり苦手意識があるからなのか、言葉がなかなか出てきません。しばらく考えて、やっと浮かんだキーワードをいくつか記入しました。

記入をした後は、共有の時間。同じテーブルのメンバーで、自分が付箋に記入したキーワードを発表していくのですが、それがとっても面白いんです。特に冒険心があると話す利用者さんは、わたしにはとても思いつかない大胆な発想を発表してくれて、自分が固く考えすぎていたことに気付かせてくれました。

次に選んだのは好奇心のテーブル。好奇心は比較的ある方だと思いますが、あらためて見つめ直してみようと決心し、今度はいろんなキーワードが自然と頭に浮かんできました。

そして共有の時間。口に出すことで、自分が書いたキーワードがちゃんと自分のものになる感覚がありました。また、自分とは違う考え方を知ることで「そういう考え方もあるんだな」と、視野が少し広がりました。

15:00~15:15

皆さんと考え方を共有することで楽になれました

次は各テーブルをまわって、皆さんが付箋に記入したキーワードの中から、共感した言葉にチェックをつけていくワークです。

テーブルをまわっていると、いろいろな考え方に触れることができます。中にはびっくりするようなユニークな発想もあって、皆さんと笑い合ったりして楽しい時間でした。

とくに楽観性のテーブルでは、目からウロコな言葉がたくさんありました。「確かにそんなふうに考えたら楽かもしれないな」とか、「その発想は自分にはないけど、真似してみようかな」とか、自分に取り入れてみたいと思う内容もありました。

これも偶然の出来事を生かすということなのかもしれません。今日同じプログラムを一緒に受ける偶然がなかったら、皆さんの考え方を知ることも、それを自分に取り入れてみようと思うこともなかったはず。小さなことでもいいから、今日の偶然をこれからに生かせたらいいなと思いました。

15:15~15:30

プログラムを通して、考え方に変化が生まれました

最後に本日の振り返りです。用紙を記入しながら気づいたことが2つありました。

1つはプログラムを受けたことで、好奇心、持続性、柔軟性、楽観性、冒険心という5つの特性について理解が深まったこと。最初は説明を聞いても、具体的にどういうことなのかあまりピンとこなくて、とても固く捉えていました。

でも、皆さんの意見や具体例を聞くうちに、5つの特性がどんなものか整理ができました。そして、偶然の出来事に出逢うために、自分なら何ができるかを考えられるようになりました。

もう1つは、自分とは違う考え方に触れることで楽になれたこと。苦手意識のある特性は、自分には備わっていないと考えることで苦しくなっていたけど、皆さんのユニークな発想に触れて、「そんなふうに考えればいいんだ」と、肩の力が抜ける感覚がありました。

スタッフさんからは、「キャリアの目標を見つけて、それを目指すことも必要だけれど、偶然の出来事からチャンスをつかむことの方が精神的に楽な場合もある。両方を使い分ければいいんです」という話がありました。

わたしは自分がどこにいきたいのか、まだ目標を定められていないと思います。でも、5つの特性を意識して生活していれば、偶然の出来事から自分の進む道が見えてくることもあるのかもしれません。今日はいろいろなことを考えて、少し疲れた一日でした。

体験して感じたコト

  • キャリアの8割は偶然でできている
  • 偶然との出逢いは増やすことができる
  • 計画通りでなくてもいい
  • 共有すると楽になる
  • 視野を広くもつ

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